二ツ池に春一番最初に出てくるトンボが「アジアイトトンボ」
イトトンボを見分けるには、まず、基本的な名称を覚えておくことが大切です!
特に、識別ポイントとなる、腹部の節の番号。胸にくっついているところから1節、2節・・・と数えていきます。
あと、眼後紋(がんこうもん)。これも識別ポイントとなります。
まずは、オスの識別のお話から。
「アジアイトトンボ」の♂の成熟個体は、青いです。
ま、多くのイトトンボのオスは青いですが。青いと言っても、体全体は基本的に黒くてラインが青いって感じです。
イトトンボのオスをつかまえたら、まず、腹部先端、つまり、8節、9節、10節あたりの青い柄を見ます。アジアイトトンボは、9節が青くて10節が黒いです。
よく似ているアオモンイトトンボは、8節が青いです。
こちらが、「アオモントトンボ」
上と比べてみてください。腹部の青い位置が違うのがよくわかりますね。
野外で見ると、アオモンの腹部先端(つまり、9節、10節)の黒さが目立つ感じがします。
二ツ池では、アジアイトトンボに続いて出てきます。さらに、同じような時期に「ムスジイトトンボ」も出てきます。
こちらが、「ムスジイトトンボ」
上と比べてみてください。腹部の青い部分が多いのがわかります。また、尾部上付属器が小さいです(10節から飛び出しているところ)。
また、眼後紋が細いです。
さらに!もう一種、「クロイトトンボ」というのがいます。
こちらが、「クロイトトンボ」
上と比べてみてください。腹部の青い部分のうち8節に山模様、9節に猫耳あります。また、尾部下付属器が目立ちます。成熟すると胸に粉をふいて、斑紋がはっきりしなくなります。
クロイトトンボは、池の中の水草に水平に止まっていることが多いです。二ツ池にハスはないのですが、ハスの上によく乗っています。
また、眼後紋が角のない三角形に近い感じです。
オスはまだしもメスはとても識別が難しいです。。次回は、メスのお話。
参考・引用文献 日本のトンボ 近畿のトンボ図鑑